東御市の海野宿(うんのじゅく)は、「日本の道100選」のひとつに選ばれている約100棟ほどの歴史的建造物が、延長650mほど街道の両脇に軒を並べる宿場町です。
街並みは観光地化されてなく、一般の家が並び、宿屋や店舗なども街並みに馴染んでいて、普通の暮らしぶりそのままタイムスリップしたような感じです。
海野宿とは
追分(軽井沢)と長野市経由して直江津まで結ぶ北国街道の中間にある役場町で、江戸時代頃から発展してきました。
北国街道は、現在国道18号線となり、海野宿は少し千曲川側に入った場所にあります。
延長 約650m 幅10mほどのメイン通りには水路(表の川)が流れ、その両脇に約100件ほどの建物が軒を並べてます。
多くが一般家庭ですが、宿屋、観光案内所、博物館、飲食店、土産物屋、ガラス細工店などが並び、昔の生活していた様子そのままに進化している様が見られます。
昭和62年(1987年)には「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されてます。
昔の建築を学ぶ
海野宿の楽しみ方でオススメなのが、建築を学びながら散策を楽しむ事です。
「梲が上がらない(うだつがあがらない)」という言葉の語源になった梲(うだつ)が多く見られるからです。
梲(うだつ)とは、屋根や梁などの上にある「小柱」「防火壁」「装飾」のことで、防火を目的とした建造物のことです。
梲(うだつ)には、壁から張り出すようなかたちの「袖うだつ」や、屋根の上に立つ「本うだつ」があり、富や格式の高さを表すものです。
また、養蚕や製糸業を行っていた建物の屋根には「気抜き(または小屋根)」と呼ばれる小さな屋根があります。
これは、暖房のために桑なども燃やした時の煙を排出したり温度調整するためのものです。
その他に、格子の組み方なども独特なものや特徴的なども見応えあります。
多彩なデザインの瓦
もう一つ見応えあるのが瓦です。
観光で建物を見て歩くとき、建物を全体的に見たり特徴ある箇所などはよく見ると思いますが、意外に見落としがちなのが瓦です。
そこには、家主の思いたこだわり、職人の意気込みなどを見ることができます。
鬼瓦は特徴的で、魔除けや邪気を払って建物を守る為に美しいデザインや迫力のある物など、見比べてみると面白いです。
鬼瓦は、口を閉じている雄鬼と口を開けている雌鬼がいますので探してみてはいかがでしょうか。
その他、邪気を払い福を呼ぶ唐獅子、鍾馗(しょうき)という疫病神を払い魔を退治する伝説の英雄などの飾り瓦、お城の屋根にある鯱と同じ形の瓦などいろいろな形の瓦を、海野宿にある建物でいろいろみて歩くことができます。
海野宿へのアクセス
車で行く場合は、上信越道 上田菅平ICから約20分ほどです。
無料駐車場も用意されていているので安心です。
第1駐車場 普通車29台 車椅子用駐車場2台 二輪用駐車場1ヶ所
第2駐車場 普通車60台 車椅子用駐車場2台 二輪用駐車場1ヶ所 大型車5台
第3駐車場 大型車15台
*トイレのある駐車場もあります。
まとめ
海野宿は、観光地化されてなく、静かに江戸時代からの街並みや建物、景観や風情を楽しめる宿場町です。
大切に管理・保護されているきれいな街並みで、そこには昔の暮らしぶりを思わせる普通の暮らしがあります。
また、伝統的な日本建築の梲(うだつ)や気抜き(または小屋根)、飾り瓦など、見応えある建造物が多くあります。
大きな駐車場も用意されてますので、ゆっくり時間をかけて楽しみむのに良いオススメの宿場町です。