日本最古の「神明造」の神社で、国宝にもしてされ、長野県(信濃)で最古の御厨と推定されています。
また、20年一度の式年造替が滞ることなく行われていて、600年以上に渡って式年造替が受け継がれているのは、全国的に見ても珍しいことの様です。
仁科神社と伊勢神宮
仁科神社がある大町市郊外「宮山山麓」は、伊勢神宮内宮の御厨(神饌(神様のお供物)を用意する場所で、厨とは台所を表す)として平安中期11世紀半ば頃に建てられたといわれてます。
その為、社殿や境内の様式が伊勢神宮と同じ様式で、式年造替の慣行もその為だそうです。
神明造りとは
神明造りとは、米や粉物を保存していた高床式穀物庫の造りを模した、床を高くして通気性を良くして湿気を防ぐ様にし、奥行きよりも間口(横幅)を広くし、屋根は切妻造りで鰹木と千木を備えいるのが特徴です。
材料には檜(ヒノキ)が用いられ、木目や木肌の美しさを活かしてます。
高床式の様式が基になったのは、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の孫にあたる神である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が由来の様です。
稲穂の栽培を命じたのが天照大御神で、その神聖な稲穂を保管する建物は高床式倉庫だったのが由来との説などがあります。
神明造りに対して、出雲大社などに用いられている建築様式は「大社造り」と呼ばれ、こちらは「住居」を基に発展したそうです。
厳かに並んだ境内社
仁科神社には、多くの境内社があります。
境内社とは、本社とは別に設けられた御社のことで、仁科神社には「上加茂社」「下加茂社」「上諏訪社」「下諏訪社」「八幡社」「九頭竜社」など末社二十三社があるそうです。
アクセス
仁科神社の最寄りインターチェンジは「中央自動車道 梓川SAスマートインターチェンジ」または「中央自動車道 筑北スマートインターチェンジ」です。
いずれのインターチェンジからも、通常は約50分前後ですが、観光シーズンには渋滞が発生する場所がありますのでご注意ください。
電車の場合は、JR大糸線安曇沓掛駅から徒歩で約30分ですが、JR大糸線信濃大町駅からは市民バスが運行しており「仁科神明宮下」で下車すると徒歩で5分程ですので便利です。