江戸時代から続く伝統建造物、明治大正時代の建造物が大切に保存されていて、見学しながら町歩きを楽しめる地域が千曲市にあります。
「稲荷山重要伝統的建造物群保存地区」と、とても難しそうな名称ですが、町を歩いてみると時代劇や映画に出てくるよな建物が多く並んでいて、路地に入って探索するととても魅力的な街並みです。
リアルな昭和の街並み
地域の中には、古い建物から新しい建物までいろいろな年代の建物がありますが、私が一番に感じたことは生まれ育った時代のことを思い出す、リアルな昭和時代の景色です。
玄関には、電話番号の表札や赤十字社員の表札、住所だけではなく家族全員の名前が書かれた表札など、個人情報が普通に公開(表示)されていました。
また、碍子(がいし)によってきれいに配線された電気の引き込み、薄い鉛の板と銅の爪で作られたヒューズなど、当時のままの姿で残ってました。
さらに、土壁や柱には子供たちの落書きの後まで残っていました。
昭和生まれの方には、とても懐かしい当時のままの姿できれいに保存されていて、懐かしさだけではなく嬉しさすら感じるほどです。
映画のシーンのような路地裏
表通りから、裏路地に入るとまるで時代劇のような景色が広がります。
たまち蔵道あたりでは水路の脇に土蔵が並び、水路には石の橋が置かれていて、水が流れる音と景色を見ているとまるで時代劇などのセットのような景色を見ることができます。
また、仲町のクランクの辺りでは土壁のような蔵の跡や、「塩小売店」と書かれた琺瑯(ほうろう)の看板があるお店などなど、映画のシーンさながらの景色があります。
町角には、番地の書かれた看板や消火用ホースの格納庫など、最近ではあまり見ることが無くなった生活景色を探すのも楽しいかと思います。
まとめ
長野県には、馬籠宿や海野宿など昔の景色を体験できる場所が多いですが、稲荷山地区の景色は、長い歴史をいろいろ体験できる珍しい場所です。
国道から近く、駐車場も用意されてますので散策しやすかと思います。
見たい建物やポイントが多いので、出発の前にホームページで街並みを調べたり、蔵出し館の前などに散策マップが置かれているので、ルートを決めてから散策を楽しむのをおすすめします。
お奨めコースも紹介されていて40〜60分ほどで一周できます。